FC2ブログ

記事一覧

(5)トキワ荘マンガミュージアム

IMG_4186.jpeg 復元されたトキワ荘は、出来て10年経った様子を再現するために、「エイジング」という演出をしている。外壁は雨や土で汚れたように手を加えている。

IMG_4189.jpeg フリーペーパー。読んでみると、トキワ荘について、いろいろなことがわかった。

 トキワ荘の一階では、「マンガとあゆんだ人生を語る」というビデオを観た。

 鈴木伸一は、ディズニーとの出会いを鮮明に覚えているという。白雪姫が輸入され、感動し、40回も観た。切れたフィルムを勤めていた友人にもらい、大事にしていた。

『漫画少年』を母親に買ってもらっていた。『漫画少年』のマンガをたくさん模倣したとか。手塚の作品を読んで影響を受けたと語る。

 寺田ヒロオからも手紙をもらった。寺田に地図を描いてもらって、トキワ荘を訪ねた。

 寺田にカツ丼をごちそうになったことをなつかしそうに語っていた。寺田は、トキワ荘の新しい住人になると、みなにカツ丼か玉子丼をごちそうしたという。

 紅一点の水野英子は、手塚のマンガが素晴らしく驚いたと語っていた。
 
「読み終わった瞬間、マンガ家になろうと思った」という。

 山口県下関に住む水野のもとに、大日本雄弁会(現在の講談社)から原稿の依頼があった。手塚の部屋で原稿を読んで、水野を知ったと書いてあった。18歳で上京した。

 よこたとくおは、工場(こうば)に勤めていたが、『漫画少年』に投稿し、赤塚不二夫とマンガ家を目指した。

 赤塚はやさしいと言っていた。赤塚がいなかったら、マンガ家になれなかったと語る。

 貸本屋向けにマンガを書いた。工場は辞め、マンガで生きていくことを決めた。

 よこたとくお、石ノ森、赤塚で暮らした。食中毒を起こすような食生活だった。石ノ森の紹介で、トキワ荘に来た瞬間、別世界に来たような感覚を覚えた。

 毎週土曜日に赤塚の部屋に泊まりに行った。つげ義春も、赤塚を訪ねてきたという。

 山内ジョージは、手塚にファンレターを書いたら、返事が来たとか。マンガを投稿したら、高額な2000円もの謝礼をもらった。

 手塚に手紙で質問すると、アトムの判子を押して、いろいろなことを教えてくれたという。

 石ノ森はすでにプロだった。自分は中学生だった。手塚のマンガ帳を模倣して、借りては返しを繰り返した。

 トキワ荘に来てから、石ノ森は12時で上がり、自分たちは朝の5時頃まで描いていた。

「トキワ荘は楽しかった。将来はなんとかなるだろうと思った」と語る。

 辞めた仲間も、週末にはトキワ荘に遊びに来ていた。17歳の頃からトキワ荘に入り浸っていた。

 ビデオでは、みなが「トキワ荘は楽しかった」と語る。青春を過ごした、なつかしい場所。マンガミュージアムができて、その様子を知ることができて、うれしかった。

IMG_4198.jpeg
IMG_4196のコピー 記念碑とそこに描かれた、トキワ荘の二階の見取り図(1956年〜1958年頃)。

IMG_4202.jpeg「記念碑 トキワ荘のヒーローたち」。1953年(昭和28年)、トキワ荘の二階に手塚が入居した。

 家賃は4000円。押し入れ付き四畳半だった。その頃、西武線沿線地域には、多くのマンガ家が住んでおり、手塚もこの地域に憧れ、雑誌『漫画少年』の編集者の紹介で入居したと言われている。

 この年の末に同じく、編集者の紹介で寺田ヒロオが入居している。

 翌年、手塚は豊島区雑司が谷のアパート・並木ハウスへ転居する。その際、トキワ荘の空いた部屋の敷金をそのままにしておくからと、藤子・F・不二雄、藤子不二雄Aに入居を勧める。

 彼らは喜んで、あこがれの手塚の部屋に入居したのは、有名な話だ。

 トキワ荘には、通ってくるマンガ家も多く、トキワ荘は“マンガ家の梁山泊”(野心家の集まるところ)とも言われた。

IMG_4728のコピー ここでも、ジャンボが低空飛行で飛んでいた。尾翼が青いことから、ANAだろう。

IMG_4210.jpeg トキワ荘のマンガ家たちが食べに行ったり、出前を取った、伝説の中華料理屋・松葉。昭和34年頃、ラーメンは一杯、45円だったという。

 トキワ荘の帰り、漫画家たちが食べたという、しょうゆラーメンを食べた。

 映画や本について話し込み、遅くなって、ラーメンを藤子不二雄Aが店に出前を頼みに行ったという。トキワ荘から3分ほど。電話をかけるより早い。

「ンマーイ」。藤子不二雄の漫画によく出てくるこのラーメンは、いまも健在だ。脳梗塞で倒れた2代目店主・山本一広さんは代替わりして、12年前から福建省出身の奥さんの麗華さんが跡を継いでいる。

IMG_4212のコピー
IMG_4214のコピー
IMG_4216のコピー2 藤子不二雄Aが描いたマンガが松葉の入口の扉に貼られたいた。

IMG_4218.jpeg メニューの上にトキワ荘のマンガ家たちにあこがれた、現代のマンガ家たちの色紙がたくさん貼られてあった。

IMG_4221.jpeg トキワ荘ラーメンライス、700円。

IMG_4231.jpeg
IMG_4241.jpeg お手伝いの若い子もいるが、基本的に麗華さんが一人で切り盛りしているので、大忙し。中国、台湾、カナダなど海外からのファンも大勢食べにくる。

 昆布とにぼしで取った出汁。それにさまざまな野菜を加えて、4時間煮込む。「スープはダンナから習ったから、当時と変わらないよ」と麗華さんは言う。

 ガス台は年代物で、いまでもマッチで火を付けていた。

 昔ながらのおいしいラーメンだった。藤子不二雄の漫画に出てくる「ラーメン大好き小池さん」も、松葉のラーメンから着想を得たものだろう。

 トキワ荘のリーダーだった寺田ヒロオが発明した「チューダー」という、焼酎とサイダーを3対7で割った、甘い酒も置いている。

IMG_4247 (1) 店の前に置いてあった、松葉の記念スタンプ。
関連記事

プロフィール

カエルのロビン

Author:カエルのロビン
フリーランスの記者&編集者。星野源と加瀬亮が好きといえばオシャレだと思っている。何歳からアラフィフか母親と協議中。数年分の旅行記と食べ歩き日記を順次アップしていきますので、よろしくお願いいたします。
★リンクフリーです。

カレンダー

03 | 2024/04 | 05
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -