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今日は、太宰治の命日で、誕生日。

IMG_0960.jpeg 今日は、太宰治が玉川上水で、入水自殺を図り、遺体が発見された日。太宰の誕生日でもあり、桜桃忌(おうとうき)と呼ばれ、全国の太宰ファンが三鷹市下連雀の禅林寺にあるお墓(向かいは森鴎外の墓)を訪れるとか。

 写真は、ポケットに新聞紙を無造作に突っ込み、兵隊靴を履いた足で、スツールにあぐらをかく、少し格好を付けた太宰を写した一枚。

 よく知られた写真ですが、銀座にある酒場のルパンで、写真家の林忠彦(はやし・ただひこ)が、戦後間もない1946年に撮影したもの。

 借り物のカメラを手に活動していた林。作家の織田作之助(おだ・さくのすけ)を追ってルパンを訪れた林は、織田と同席していた太宰に「俺も撮れよ」と声をかけられます。

 1個だけ残っていたフラッシュバルブを使い、ワイドレンズがなく、引きもない場所だったので、便所のドアを開けて、便器にまたがりながら、撮影したというこの作品は、太宰を象徴する一枚となりました。

 しかし、この写真、実はトリミングされたものだということは、あまり知られていません。作家の坂口安吾(さかぐち・あんご)の背中が写っており、雑誌掲載時に切り取られたそうです。

 ルパンは、太宰が亡くなった後も営業を続け、100年以上の長きにわたり、多くの人に愛されています。

IMG_0952.jpeg 太宰と一緒に入水自殺した山崎富栄(やまざき・とみえ)は、太宰を無理に玉川上水に引っ張り込んだ、悪女だと言われていますが……。

『恋の蛍 山崎富栄と太宰治』(松本侑子・著/光文社刊)を読むと、とても聡明な人だったことがわかります。しかも、驚くほど美しい人です。興味深い本でした。

IMG_0957.jpeg『読んでおきたいベスト集! 太宰治』(別冊宝島編集部 編)の表紙の太宰の顔。ルパンで撮られたものと違い、飾り気のない、切なそうな顔をして、やさしくほほえんでいます。こんな顔で「一緒に死んでくれ」と言われたら、ノーと言えない自分がいます。

IMG_0963.jpeg『人間失格』も『斜陽』も、もちろん好きですが、一番好きなのは、クラフト・エヴィング商會(クラフト・エヴィングしょうかい)という装丁家がお薦めの『葉桜と魔笛』という短編小説。『新樹の言葉』(新潮文庫刊)に納められています。

 老夫人の35年前の回想を通して、死期の近い妹や、厳格な父との生活が描かれています。私も、妹を32歳でガンで亡くしていますし、54歳で亡くなった父も、厳しかったことを思い出します。

 それと、仙台留学時代の若き魯迅(ろじん)と日本人学生の交遊を描いた『惜別』も好きな作品です。太宰の享年は、38歳。あまりにも、早い死でした。
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カエルのロビン

Author:カエルのロビン
フリーランスの記者&編集者。星野源と加瀬亮が好きといえばオシャレだと思っている。何歳からアラフィフか母親と協議中。数年分の旅行記と食べ歩き日記を順次アップしていきますので、よろしくお願いいたします。
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