(1)旅は、シロエビで始まり、シロエビで終わる。
- 2022/05/10
- 22:44

ここは目の前に広がる市街地の後ろに、合成写真かと思うほど壮大に立山連峰が見られると評判の場所です。いつか見てみたいと思っていた景色でしたが、その日は晴れているものの、あいにくと空気がガスっていたために立山連峰の姿は見ることが叶いませんでした。

繊細な白えびに薄い衣をつけて揚げ、表面がフワフワになったところですぐに甘辛いタレを絡めて、富山産こしひかりと一緒に口へかっこむ。うーん、香ばしくて、幸せだー。付け合わせの揚げたタラの芽や何やら赤いもの(お店のおばちゃんに聞いたら、赤かぶだそうです)もおいしい。
写真の左上にあるピンクの花形の小鉢は、天丼とは別に頼んだ白えびのお刺身。白えびのお刺身には、殻をローラーで機械むきしたものと手むきしたものがあるそうですが、このお店のは手間はかかるけれど、おいしさを逃さない手むきの白えびなんだそうです。
大さじ一杯(約40匹)ほどで、しかも800円くらいしましたが、えーいままよとばかりに注文し、大正解だったもの。母とふたりで、ねっとりと甘い桜色の小さな身を一匹ずつ大事に味わって食べたのでした。

和製のマシュマロのようなもので、周りは、こんがりと香ばしく、中はふわふわとやわらかい食感でした。以前、ケンミンSHOWで取り上げていて、どんな味かと気になっていたのでした。ちなみに包み紙の版画は、棟方志功氏によるもの。食後のお菓子として食べました。

宇奈月温泉駅まで来れば、トロッコ列車の始発駅の宇奈月駅はすぐ目の前です。東京を出たのが7時20分。宇奈月駅についたのが13時過ぎ。朝慌ただしく東京を発ったのも忘れ、14時14分発のトロッコ列車に余裕で乗れたのでした。
写真はトロッコ列車の普通客車。窓も扉もなく、ぶらさがっている鎖をはずして乗り降りするという、いたってオープンな作りです。乗っていて、怖くなかったかですかって? 怖いです(笑)。
トロッコ列車は、大自然のなかをガタゴトガタゴト、キキーキキーと大きな音をたてて走りながら、いくつものトンネルをくぐっていきます。風がそのまま吹き込むので、壮快といえば壮快ですが、日本一深いV字峡谷を縫うように走るのに寄りかかる壁もないのですから、ちいと怖かったですぞよ。


トロッコ列車は、もともと電力開発のためのダムの建設用の資材や作業する人の輸送用に作られたものだとか。しかし、まさに秘境といえるほど景色がよいことを知った一般の人からも乗せてほしいとの依頼が後を絶たず、かつては命の保証はしないことを条件に便乗という形でお客さんを乗せることが始まったといいます。

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