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酒びたり。

IMG_7579.jpeg 30代の初め、過労で入院してた頃の話。病室にノートパソコンを持ち込んで、ブログを書いてた。

「ブログが更新されてないみたいですが、もしかして酒びたりですか……」。

 ブログを読んでくださってる顔の見えない常連さんからコメントが寄せられた。

 あまりに図星だったので、まっ赤になりながら、いま慌てて書いている。

 昨日、母との確執のことを思い出し、またモヤモヤしていたら、ふと酒が飲みたくなった。

 17時の門限まであと1時間しかなかったので、急いでナースに一時帰宅したいと申し出た。

 理由は、母が一日留守なので犬の散歩がしたいという子供が思いついたようなウソだった。

 あっさり2回目の一時帰宅が許可されて、帰りしなに大好きなラム酒のレモンハートデメララ151(75.5度)とライム、ロックアイス、ペリエを買った。

 家に帰ると、本当に母の姿がなかった。携帯電話にかけると、お友達と紫陽花を見に鎌倉まで来ているという。

 要するに母は、この誰もいない家にひとりでいるのが耐えられないんだなと思った。

 酒びたりにはピッタリな後ろ向きの気分になった。西に窓のあるあたしの部屋からは、梅雨空の隙間から夕焼けが見えた。

 まとわりつくような湿気の中、あたしはデュラレックスの大きなグラスにガラガラとロックアイスを詰め、レモンハートをドクドクと注ぎ、ライムを搾って、その指を舐めてから、ロックで飲んだ。

 胃がキュッとして、ひさしぶりに体の芯に火が灯ったような気がした。ふた口目からはペリエで割って飲んだ。つまみはいらなかった。しばし多幸感に酔いしれた。

 どれくらいの時間、飲んでいたのかわからない。今朝、8時頃に自宅のベッドで目が覚めると、ひどく頭が痛かった。

 瓶の中身はそれほど減っていなかったけれど、2ヵ月ぶりの二日酔いだった。

 いつもなら、ここで迎え酒をするはずなのに、やはり本当に憑き物が落ちてしまったのか、酒を飲む気になれなかった。

 これを喜ぶべきか、悲しむべきか……。夢見がちな母はスカーレット・オハラになりたいとよく言っていた。娘は今日、小原庄助さんになりたいと思った。
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カエルのロビン

Author:カエルのロビン
フリーランスの記者&編集者。星野源と加瀬亮が好きといえばオシャレだと思っている。何歳からアラフィフか母親と協議中。数年分の旅行記と食べ歩き日記を順次アップしていきますので、よろしくお願いいたします。
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